逆指値が滑らない(滑りにくい)口座の使い方
指値は滑らず、逆指値は滑って約定する可能性がある。
FXトレーダーである程度の経験を重ねた方は、このことが理解できるでしょう。
国内口座のスペックは今や大きな違いはありませんが、海外FX口座では証券会社によってさまざまな特徴があり、この「逆指値が滑らない(滑りにくい)」口座も存在します。
その証券会社の一例を挙げるとFX Fair(FXフェア/旧 FX beyond)です。
ではこの逆指値が滑らない仕組みを使ってどのように利益を出していくのか。具体的に説明していきます。
ドル円(USD/JPY)の通貨ペアで最近は物価や金利に関する重要経済指標の発表時には大きな動きがあります。
CPI(消費者物価指数)やFOMC(政策金利発表)では数分で100pips以上の値動きがあることも少なくありません。
そこで指標前に逆指値でロングとショート両方の注文を入れることで、大きな利益を狙うことが可能です。
例えば指標前のUSD/JPYが140.00円であった場合、
140.30円を超えたら逆指値のロング
139.70円を割り込んだら逆指値のショート
この2つの注文を入れておきましょう。
USD/JPYが大きく上方向に上昇した場合、141.00円まで吹き上げた場合は70pipsの利益となり、100万通貨のロングポジションであれば70万円の利益。
逆に大きく下方向に下落した場合、139.00円まで急落した場合も同じく70pipsの利益となり、100万通貨のショートポジションであれば同様に70万円の利益となります。
ここで大切なのは「逆指値が滑らないこと」
上にあげたFX Fairであればきっちり140.30円ロング、139.70円ショートが約定しますが、国内口座やその他多くの海外口座は逆指値は大きく乖離して約定し、結果として利益が少なくなる・もしくは損失が生じるケースがあります。
このような重要指標時のボラティリティを利用した2つの逆指値注文(両張り注文)は滑らない証券口座を使って利益を狙うことが出来ますが、もちろんすべてが上手くいくとは限りません。
最後にこの両張り注文のリスクについて説明しておきます。
①ボラティリティが小さい場合は約定しない
そもそも重要指標の結果によっては大きく動かない可能性があります。
少し前の2020年くらいまでは、大きく動く指標と言えば米国雇用統計でしたが、最近のアメリカは雇用にサプライズがなく利上げの注目は「物価」であるため、雇用統計のボラティリティは小さくなりました。
上の例でみると指標後の値動きが小さく139.70~140.30未満で収まった場合は約定しませんので、損失こそないものの利益も出ない結果となります。
②フェイクが入った場合は2つの注文が約定し含み損を抱える
これが一番のリスクになります。指標発表時には
「上に行くと見せかけて急落」
「大きく下げたと思ったら爆上げ」
このようなフェイクが入ることが少なくありません。
この場合は2つの注文が約定することになり、140.30円ロング・139.70円ショートの合計60pipsの含み損ポジションを保有することになります。
これを避けるには
・2つの注文の逆指値の幅を広げる
・中途半端な経済指標ではトレードしない
ことを挙げることが出来ますが、後者は同じ指標でも結果によってボラティリティは左右されるため、事前に想定することは困難になりますね。
③これからずっと逆指値が滑らない確証がない
この逆指値が滑らない状態もいつまで続くかわかりません。
具体的な海外口座の名前は挙げませんが、以前は滑らなかった口座でも約定方式の改悪がなされ、現在はこの手法が使えなくなっているものが多くあります。
今回取り上げたFX Fairについても、この記事を書いている現在は有効に使えますが、多くの方が気づいて普及することで対策される可能性があります。
個人的にはこの手法が潰されても利益を出していく手段があり、困ることはありません。
まあ、多くの方が見る記事ではないのでそこまで心配する必要はないでしょうが。
以上を注意しながら、逆指値が滑らない口座を有効活用し利益を狙っていきましょう。
もちろん投資・投機は自己責任でお願いします。